Facing your fears..

Facing your fears..



私の住む湘南エリアには、豊かな自然を体感しながら学ぶアクティビティや学校が沢山ある。

 

 うちの息子にも、親が教えられないことを体験してほしい と 今年の4月から毎月週末に開催される 海の活動に参加させることにした。


 4月は海探索をし、そこに住む生き物のことを学んで絵を描いたりしていた。

 5月は山へ出かけ 川散策。6月は、シーカヤックをして漕ぎ方を覚えてきたり と、1日中自然の中で過ごし、充実した顔で帰って来てくれるのがとても有難く、行かせてよかったなぁ、と感じていた。

 7.8.9月は、シュノーケリング。

 実は私、海にプカプカ浮くことは大好きなのだが、海の中をみる というのには ちょっと恐れがある。

 海の中には、信じられないほど沢山の得体の知れない生き物がいる。

 まるで宇宙だ。

 その世界に魅了され、ダイビングに夢中になる、なんて素晴らしいし憧れるけれど。

  じっくり観るのはやっぱり怖いから、自分の人生では、無理してやらなくてもいいかな?と、思う自分がいる。笑


 7月頭に、沖縄の石垣島へ家族で旅に出た。

 何かのアクティビティに参加しよう!とチラシをみていたのだが、どう言うわけか読み間違え、「シュノーケリングツアー」を予約してしまっていた。

 

 ちょっとやだな。。と思いながらも これも何かの縁。

 息子と初体験するよい機会だし、と気持ちを入れ替えた。


いざやってみると、石垣島の海の中は、可愛くてキラキラした魚達がいっぱいで、全然怖くなかった。

(ガイドさんからぴったりくっついて離れなかったけど。笑)

 なんだか空を飛びながら、カラフルなドレスを纏った妖精達の世界を覗き見しているような不思議な感覚。。

  時間も空間も別次元。

 これが、現実にあるなんて!

  アーティスト達は、是非ともこれを感じるべきだと思った。

 

  息子もやる前はちょっと怖がっていたが、「ずーっとみてたい!!」と 楽しんでくれ、親子で手を繋いで泳ぐ(飛ぶ?) 忘れられない思い出ができた。

 

だから、葉山でのシュノーケリングクラスは余裕かな。と、思っていたのだが。。

 

 7月、2日間のクラスを終えた夜。

突然、「もうシュノーケリング、行きたくない!」と 泣き崩れ始めた。

  聞くと、まだ気持ちの準備が出来ていなかった時、先生にグイッと押され、怖くて溺れそうになったと言う。

 人数も多く、年齢層も幅広かったので、先生も一人一人のレベルやペースをあまり把握出来ていなかったのだろう。

 慎重派で一歩一歩確かめながら成長するタイプの息子だが、一見 ガンガン行けるタイプと勘違いされたのかも知れない。

  何はともあれ、先生に連絡してその旨を伝えると、他にも怖いとなってしまった子がいたようで、次はグループを分け、無理にシュノーケリングはしなくてもよいので、海散策しながら生き物観察をしよう。と、提案してくれた。


 それでも、思い出すたび泣いて訴えてくる息子をみて 軽いトラウマのようになっているんだなぁ、と思った。

  もう少し大きくなって準備が出来たら、やりたがらなかったスノーボードや自転車に 最近突然乗れたみたいに スッと楽しめる日が来るのかもしれない。

  まだ泳ぎにも自信はないし、無理してやらなくてもいいのかな。とも思った。

  だからと言って、ここで行くのをやめ シュノーケリングや海を嫌いになって欲しくはなかった。

 

 兎に角、「気分じゃないならやらなくていいから、ただ行って散歩して海を楽しんでおいで。」と言い続けた。

 

 8月、1日目。

 その日は、台風の影響で波もあり海も濁っていた。

 息子は、磯観察チームに入れてもらうことになった。

 夕方迎えに行くと、元気そうだったが暫くするとまた 「もう辞めたい。」と言い出す。

 

 3週間ヤダヤダ言い続け、ちょっとけんかになったりもしながら、一昨日がとうとう3日目だった。

 テンション低めの息子を送り出し、夕方。


 案の定、いや予想以上にスッキリした顔をした息子がいた。

 「○○○がいたー!」「こんな顔したマグロみたいな魚がいたよ!」などと興奮気味に教えてくれる子供達。

この日は天候も良く、水も澄んでいたので綺麗な魚が沢山見れたようだ。

 葉山には、熱帯魚のようにブルーに見える魚も泳いでいるらしい。

 やらないのかと思っていたが、シュノーケリングもフィンを付け ちゃんとやったという。

 

 「ぼく、朝はシュノーケリング↓だったけど、今は↑」。

  うん。笑 シンプルでいいぞ。

  嬉しかった。


  

  お絵描きやゲーム、本を読む方のが好きな どちらかと言うとインドア派の息子だけど、いつまでも自然とも仲良しでいてほしいと思う親心。

  何より、「怖い、やだ!」と 思っていたことに向き合い、おもいっきり楽しめた息子を誇りに思った。


  息子の姿をみて、私も頑張ろうと励まされた出来事だった。

 

IMG_6911.PNG